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和田 雄作
平成21年度日本金属学会関東支部講習会「破壊の原因を破面観察から探る」テキスト, p.6_1 - 6_6, 2009/09
高速増殖炉原型炉「もんじゅ」において、1995年12月、電気出力40%で性能試験を実施中に、2次主冷却系のナトリウムが漏えいする事故が発生した。この事故により約640kgのナトリウムが漏えいした。本講演では、事故の概要を紹介したうえで、漏えい部である配管内に挿入された温度計さや管の破損について、その原因究明の全体の流れを、破面解析が重要な位置を占めたことを実例として示しながら解説する。破損原因の究明は、破損した温度計さや管の材質検査と破面解析から進め、かなり高い周波数域での高サイクル疲労特有の組織・結晶依存型破面やき裂の停留らしき痕跡を確認するところが基本となる。一方、主冷却系配管内でのさや管の流力振動に対するコンピュータ解析も並行して進め、水流動試験の裏付けを得て、さや管に抗力方向への自励的な高い周波数の振動(インライン振動)が起こることを確認する。続いて、100%流量での流力振動によるさや管付け根段付き部の応力集中部における疲労き裂発生の評価,疲労き裂進展に対する数値解析と破面解析の照合による組織・結晶依存型破面やき裂停留の解明,き裂停留後の進展開始の駆動力や40%流量でのき裂進展の機構などの解析により、流力振動によるさや管の高サイクル疲労破損の過程を整理して示した。